2025年6月26日現在、YouTubeの広告でペットロボット(子犬型)を見たという、SNS上での投稿が複数なされています。
- かなりかわいいペットロボットなので欲しいと思ったが詐欺なのか?
- YouTube広告では最近詐欺のような広告が増えているが、今回もそのパターンなのか?
このように思われる方もいるかもしれません。
本記事では、YouTubeの広告のペットロボット(子犬型)は詐欺なのかについて調査して記載します。
YouTubeの広告でペットロボット(子犬型)を見たという声
2025年6月26日現在、YouTubeの広告でペットロボット(子犬型)を見たという、SNS上での投稿が複数なされています。
SNS上で投稿されている内容をまとめると以下のとおりです。
- かわいい子犬のペットロボットが出てきて思わず買ってしまったが大丈夫か?
- ここ数日、YouTubeの広告にトイプードルのような、犬のロボットペットが出てくるが、5000円を切るような価格で精巧な動きをしており怪しい
- YouTubeの広告でSONYと東大が共同研究してできた最新AIロボット犬が、マジで本物レベルだ
なお、投稿されているSNSの画像に表示されているスポンサーのアドレスを見ると、jiualaa[.]comとなっていることが分かります。
最近この広告よくYOUTUBEに挟まるんだけど、こんなAI犬実際にあったら爆売れするのに話題にすらなってないからお察しなんだけどさ、SONYとか東大とか名前使われててまじクソ。多分広告動画内で文字じゃなく音声だけで固有名詞出してるからいくらでも誤魔化せるんだろうね。あのSONYの事ではない、とか pic.twitter.com/ge4NuQrx3V
— あき (@No25Mz) June 24, 2025

また、当方で確認したところ、jiualaa[.]comの他にも、いくつか同じような内容の商品を販売しているショッピングサイト(ncwqd[.]comなど)が確認されており、いずれも同じような価格で同一の商品を販売しているものと思われます。
当方が確認したペットロボットのYouTubeの広告動画も参考までに掲載しておきます。
この動画では東京大学人工知能学部が発表した、最も人気のあるぬいぐるみペットと述べています。
他にも、SNS上では東京大学とSONYが共同研究してできたAIロボット犬である、ドイツの有名企業が開発というバージョンもあり、動画の内容を見ると同一の商品を指しているという指摘もSNS上では確認されています。
動画の内容を見る限り、本物の犬のような動きをしており、98の触覚フィードバックを再現、毛並みが中毒になるほど柔らかく本物とほとんど区別がつかない、頭をなでると甘えたり転がったりする、本物の子犬と98の類似性があるといった紹介がされており、性能が良すぎて怪しいと感じる方もいるかもしれません。
注文したら動画で紹介されているような商品が届くのか、YouTubeで流れている子犬型のペットロボットの広告は詐欺なのかについて、以下で調査して記載します。
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YouTubeの広告でペットロボット(子犬型)は詐欺の可能性が高い
本件のYouTubeの広告でペットロボット(子犬型)は詐欺の可能性が非常に高いと考えられます。
以下にその理由についていくつか記載していきます。
連絡先として住所や電話番号が記載されていない
上記SNSの画像に映っていたスポンサーのアドレス「jiualaa[.]com」のショッピングサイトを見ていきましたが、会社の住所や電話番号が記載されていないようでした。
確認したサイトのURLは以下のものとなりますが、誤クリックを避けるために、アドレスの一部を変更しています(http→hxxp、ドメインの最初のドットを[.]と変更)
hxxps://jiualaa[.]com/detail/ve84lQ5HD3FLA9OqCLGk?from=google&utm_content=22698361139&adset_id=182905758684&ad_id=759574982084&opt_id=632605&aatid=6820209693&gad_source=2&wbraid=CloKCQjw9uPCBhC7ARJJABaw_idD-asoP_VFoYn8LfsUNsfChVh5-aVhYm-5ug0dsbZguYmLAqHGWLKjGFFneD9Di2wxOvu4wxbBBqF7TsBJ2XryMslLRBoCsc4
偽造品や不正商品の流通防止と排除を目的とする民間団体「日本流通自主管理協会」には、ネット通販で騙されないためのチェック項目が記載されています。
その一つとして、特定商取引法に基づく連絡先として「住所」「電話番号」が記載されているかというものがあります。
特定商取引法によれば、事業者の氏名や住所、電話番号の記載が義務付けられていますが、詐欺サイトには記載がない場合が多数みられるようです。
しかし、詐欺サイトでは、住所、電話番号が記載されていないケースが多数見受けられます。
日本流通自主管理協会
(中略)
ここを確認し、表示が不十分な場合には、そのサイトを利用しないほうが良いでしょう。
一般的には、この情報は「会社概要」もしくは「特定商取引法に基づく表示」という欄に記載されていますが、問題のショッピングサイトのそれぞれのページには、会社概要とメールアドレスのみの記載であり、一切それらの情報の記載がありませんでした。
記載されている性能に対して価格が安すぎる
また、上記動画の商品説明によれば、本物と遜色のないような犬のようであり、かなり高性能なAIロボットのように感じますが、その性能に対して価格が安すぎると思われます。
ショッピングサイトによれば、3点で7000円弱で買えると記載しており、偽サイトにありがちな激安価格と言えるかと思います。
日本流通自主管理協会でも価格が安すぎないかについて注意をするよう記載がなされていますので、本商品は不審であると言えます。
ブランドやアイテムによって「安すぎる」と判断するための線引きは異なりますが、同じ商品が他のサイト等で販売されている場合、その平均的な価格よりもかなり安い場合は、注意が必要です。
日本流通自主管理協会

ちなみにSONYのAIロボット犬aiboの価格は2024年7月に公開されている日本経済新聞によれば、27万2800円と記載されています。
SONYや東京大学のサイトには情報が無い
動画の内容やSNS情報によれば、SONYと東京大学が共同開発をした、東京大学の人工知能学部が発表したと述べていますが、そのような情報はそれぞれのホームページのお知らせ、SONYの商品情報、PR情報などにも記載がない様でした。
SONYではペットロボットでAIBOを開発していますが、商品が異なっており、東京大学が関わったという記載もありません。
また、東京大学とソニーグループ株式会社による「越境的未来共創社会連携講座」といった教育プログラムや生成AI×アートの分野での実験的協働は行っているようですが、ペットロボットの共同開発は行っているという情報は確認できませんでした。

もし、動画にあるような高性能な子犬型ペットロボットの開発を共同で行っており、動画にあるような高性能のペットロボットを商品化をしているのであれば、もう少し大々的に広告がなされているはずですし、話題になっているかと思われます。
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YouTube動画の日本語が少しおかしい
上記に紹介したYouTubeの動画の文言ですが、以下のような少し違和感を覚えるような文言も述べられています。
- ビジネス出張の際には
- 長距離旅行中でも
- 温かみと楽しさをプラスできます
明らかにおかしな表現とは言えないかもしれませんが、少し日本語に機械翻訳をしたような不自然さも感じられます。
また、動画内の日本語の発音(読み上げ)も少しおかしいような印象も受けます。
jiualaa[.]comでは明らかな詐欺商品を販売している
2025年6月25日現在、子犬型のペットロボットの広告が詐欺であるという明確な声明はSONYや東京大学ではないようですが、jiualaa[.]comが販売している商品の中には、明らかに詐欺である商品が売られていることが分かりました。
該当の製品は以下のとおりです。
商品:冷感リーフレスネックファン
概要:山田電機で月間1万台売れた大人気商品、AI冷却チップ搭載で、3秒で体感温度16℃ダウン!熱中症リスク95%カット!
PR:東京大学が開発した高効率省エネ技術を採用、3日間連続使用可能!

確認したサイトのURLは以下のものとなりますが、誤クリックを避けるために、アドレスの一部を変更しています(http→hxxp、ドメインの最初のドットを[.]と変更)hxxps://jiualaa[.]com/detail/K3PgeOgj0HbH5NnjKCvk?from=google&utm_content=22694557598&adset_id=185109271150&ad_id=759412021139&opt_id=632605&aatid=6820209693&gad_source=2&wbraid=CloKCQjwjdTCBhDYARJJAKeevP0mXL31qNg086W44GV7JeQr0q5GFdnY6dAcYr9DnWP0I9VP2hMOYNgnU2V9B_B4bL1GCPoru6CGe0EbhQFJEaryccVFIhoCq_s
ここでは、ヤマダ電機のロゴが入っている山田電機の人気商品で、東京工業大学の最新省エネ技術を搭載した東京大学が開発した商品とのべられています。
どちらの大学の技術を利用しているのかよく分からない記載がなされていて、すでに不審ですが、一番おかしいのは「2025年度省エネ対象受賞」と記載している点です。
省エネ大賞の表彰元である、一般財団法人省エネルギーセンターのサイトにはJIUALAAのサイトを名指しで不当表示であると注意喚起をしています。
一部の通販サイト(JIUALAA)で省エネ大賞受賞の事実がない首掛け式冷風機について「2025年度省エネ大賞受賞製品」との偽った表示がありました。2025年度の受賞決定は2025年12月中旬です。また、過去の受賞製品は、下記の「省エネ大賞受賞者一覧・受賞概要」から確認いただけますので、不当表示にご注意ください。(2025年6月24日)
ECCJ公式サイト
このように、実際の2025年度省エネ対象の受賞決定は2025年の12月中旬であり、冷感リーフレスネックファン(首掛け式冷風機)については誤った表示であるため不当表示に注意するよう記載しています。
したがって、JIUALAAのサイトでは明らかな詐欺商品を掲載していることが判明し、そこで販売しているペットロボット(子犬型)においても不信感の強い商品と考えられます。

上記を総合して考慮すると、ペットロボット(子犬型)の商品は詐欺である可能性が非常に高く、購入は控えた方が良いと考えられますのでご注意ください。
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まとめ
本記事では、YouTubeの広告のペットロボット(子犬型)は詐欺なのかについて調査して記載しました。
この記事が参考になれば幸いです。
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